まったりさがけいば情報(Not公式)

佐賀競馬に関する情報(公式アナウンスもそれ以外も)をゆるくまとめていくブログです。

佐賀競馬場の走破タイムに関する個人的考察

競馬の予想をしたりする上で、一つの指標になるのが馬ごとの最速の走破時計、いわゆる持ちタイム。NARの出馬表ページでは、同競馬場・同距離での持ちタイムが記載される欄もあります。

例:北山湖賞(1400m、稍重馬場)の出馬表(左の赤線は最速タイム、右は良馬場でのタイム)

なおこのレースに関しては、2枠2番のビキニボーイが持ちタイムから1秒縮めて勝った(1:28.1)ので、あくまで持ちタイムは参考程度の意味合いであることはご留意ください。

 

そしてこの持ちタイム、どの程度のものが佐賀のコースの「好タイム」なのかというのをまとめている場所がないもので…コースレコードは出馬表の下部に記載されていますが、ダートグレード競走などで一流古馬が記録したレコードタイムを、2歳馬や条件戦などに当てはめて語るのは酷というものです。

そこで今回、過去の記録や個人的な印象から、どの程度が佐賀における「好タイム」かをまとめてみようかと思います。ここでは「世代・古馬のオープン戦線で記録されるタイム」に匹敵する記録を優秀と定義しますが、あくまで個人の所感ですので的外れな部分もあるかと思われます…どうかご容赦ください。

流石に2歳馬・3歳馬・古馬を同列には語れないので、そこは分けてまとめます。また、タイムの出やすい不良・重馬場を基準にまとめていきますので、良馬場でのタイムの基準はこのまとめのタイムに0.5~1秒ほど加算して考えていただくとちょうどいいかと。

逆に言えば、良馬場のときに以下の基準をクリアするタイムを出した馬がいた場合、その馬は相当な強さを示していると考えられます。

 

 

900m 

コースレコード:0:52.2(ドラゴンゲート 56kg 田中純 2020/06/21 良馬場)

まずは超短距離、2歳馬もこの距離からデビューしていく900m。少し前までは重賞・佐賀がばいダッシュも開催されていました。

2歳馬:56秒切り

3歳馬:54秒台 ~ 55秒台前半

古馬 :53秒切り

 

1300でも長いという馬はここを活躍の場としますね。

2歳馬はデビュー戦、あるいは2戦目あたりで55秒台を示すとその後に期待が持てる印象。例を挙げるとミトノドリームウルトラノホシトゥールリーなどは後に世代重賞を攫って行きました。しかし中距離向きの馬だった場合、この距離では56秒台以上のタイムを示しながら後に重賞を制覇することも。最近の例ではムーンオブザエースプレミアムカインドなどですね。デビュー後にそれだけ成長したとも取れますが。

3歳馬は900m世代戦が少ないので何とも言い難いですが、54秒台がおおむね優秀といったところ。53秒台を出す馬も現れます。3歳春ごろには馬ごとに得意距離がはっきり分かれて、メインで走る距離も決まってくる印象ですね。

古馬になると他地区からの転入馬も増えてきて、スピードレンジが上昇。A級ともなればそれまでとは一線を画し、そういう馬の中からオールスマート、少し前だとロンドンテソーロロトヴィグラスのように、この距離を特に得意とする馬が現れることがあります。こういった馬たちは52秒台をマークすることも多く、レコードタイ記録が出ることもしばしば。距離が短くタイム差も出づらい中、53秒前後をマークできる馬はスピード能力が高いと言って差し支えないでしょう。

 

1300m

コースレコード:1:19.9(ダノングッド 56kg 多田羅誠也 2023/01/15 不良馬場)

次に条件戦などで多く採用される距離、1300m。この距離で実施される重賞はゴールドスプリント佐賀がばいスプリントの2つ。

2歳馬:1分26秒切り

3歳馬:1分24秒切り(春)、23秒切り(夏以降)

古馬 :1分22秒切り ~ 22秒台前半

 

2歳条件戦の多くはこの距離で開催されています。体感では1400と半々といった具合。全体的に1分26秒台で走る馬が多いですが、そこを切ってくると良いタイムと言えるでしょう。昨年で言えばアオイノユメが不良馬場で、ポリスヴィークルが良馬場で24秒台を記録。後者はその後カペラ賞を制しています。

3歳馬はやや遅咲きだったり、他地区から転入してきたりした馬たちが条件戦を経て上へ上がっていきますが、そういった馬の中でも重賞級で戦えそうな馬はやはり好タイムを示すもの。直近で言えばサンロックンロール、昨年ならポークテソーロケンタッキーグレイなどが上記水準をクリアするタイムを示しています。ポークテソーロはその後佐賀無敗で中央へ戻り、ケンタッキーグレイは世代重賞で活躍しましたね。

古馬ではB級以下の条件戦がメインでA級以上のレースはあまり実施されない距離ですが、重賞で出るタイムを基準に考えるならば…下級条件では22秒台前半が出たらかなりのものでしょう。A級以上でもそのあたりが好タイムの基準と言え、重賞などではさらに縮んで21秒台が記録されることが多いです。

 

1400m

コースレコード:1:23.8(スーニ 58.5kg 川田将雅 2011/08/16 重馬場)

お次は佐賀の主要な距離、1400m。サマーチャンピオン霧島賞九州ジュニアチャンピオンなど、多くの重賞も実施されます。

2歳馬:1分30秒台前半

3歳馬:1分29秒台

古馬 :1分28秒台

 

この競馬場のメインたる1周競馬。

2歳期に1分30秒を切る馬はなかなか現れません。ミトノドリームウルトラノホシなどは30秒ちょうどでギリギリ切れず。逆に言えばそれをできる馬は、スピードに関してかなりの素質を持っていると言えるでしょう。最近で言えばトゥールリーカシノルーカス、少し前だとシュリーデービーなどですね。いずれも世代重賞戦線で活躍を見せました。

3歳になっても29秒台を記録する馬はあまり現れず、4月以降に徐々に増え始めます。昨年ムーンオブザサマーが不良馬場の佐賀ユースCで1分27秒8を出したときは驚きましたが、それでも先日のNS西日本高知ジュゲムーンの衝撃には及びません…なんと良馬場で1分27秒3、それを3歳3月時点で叩き出してしまうとは。それにこれはハイペース追走からなだれ込んだものではなく、自分が逃げて作ったペースによるタイム。古馬重賞どころかダートグレード重賞、G1級でも通用する基準でした。

古馬の好タイム基準はおよそ29秒切り前後。記事トップの画像に載っている2頭(ダイリンウルフオールスマート)は重賞戦線で活躍する馬たちですから、持ちタイムも27秒台ととても優秀です。重賞ではそれくらいのタイムが出せて初めて勝負権があるといった具合で、交流重賞ともなるとそれすら物足りないと…JRA勢、そして他地区トップクラスの壁の高さを感じますが、乗り越えられないものでもないと個人的には思っています。

 

1750m

コースレコード:1:51.1(ダイワボルドー 55kg 鮫島克也 2014/11/30 不良馬場)

お次に中距離、主に条件戦で多く用いられる1750m。主なレースは九州チャンピオンシップ佐賀若駒賞など。

2歳馬:1分58秒切り

3歳馬:1分57秒切り

古馬 :1分55秒切り

 

ここ数年は2歳戦の開催が極端に少なく、昨年は特別戦1レースのみ。勝ち馬ハクアイアシストのタイムは1分59秒6というものでしたが、過去の傾向から見るにこれはまずまずといった具合ですかね。57秒台前半あたりからは好タイムと言えるかと。

3歳になってもいきなりタイムが早くなるようなことはありませんが、このあたりから57秒切りが出始めます。先日のムーンオブザエース、少し世代を遡ってブレイブアモーレなどが56秒台をマークしており、この辺りが好タイムか。

そして古馬重賞級ともなるとやはり時計は早いもので、昨年の九州CSではコスモポポラリタが1分53秒5をマーク。昨秋(9月末)の馬場入れ替え前後でタイムが出づらくなった時期も考えると、やはり55秒台前半、あるいはそれを切るタイムが優秀な記録と言えるでしょう。

如何せんこの距離は重賞や上級条件のレース開催が少ないこともあって、基準をどこに置いたら良いのか計りかねるところがあります。

 

1800m

コースレコード:1:53.7(キングプライド 56kg 川島拓 2018/05/13 不良馬場)

最近は他の距離に番組が割かれ、開催がやや減っている1800m。中島記念花吹雪賞などがこの距離で実施されます。

2歳馬:2分1秒切り 

3歳馬:1分59秒切り ~ 59秒台

古馬 :1分58秒切り

 

2歳期に関してはカペラ賞しか存在しない条件なので、カペラ賞の歴代勝ちタイムで考えます。すると優秀な記録と言えそうなのは2分1秒を切るあたりか。昨年の馬場入れ替えによって以前より時計がかかるようになっている点、そして3歳馬の出すタイムを踏まえてこの辺りと考えます。サンプル不足ゆえハッキリしませんがご容赦を…

3歳世代重賞のうち、3つはこの条件で開催。そこでのタイムから考えて、1分59秒を切ってくるようなら重賞でも十分通用しそうな基準と言えます。昨年の3歳馬で言えばウルトラノホシ佐賀皐月賞を1分57秒5で走破、秋にはラインフォルテも良馬場で1分59秒3をマーク。のちに世代・古馬重賞で力を見せた馬たちです。

そして古馬では中島記念佐賀スプリングCなどが評価基準。昨年のそれぞれの勝ち馬、シルトプレテイエムフェローはともに良馬場を1分57秒4で走破しており、やはり57秒台が重賞級の好タイムか。

もっとも、中距離戦である以上かなりペースが落ち着いて進行することも多く、下級条件ではあまり好タイムは見込めないでしょう。これは1750m以上の距離全てで同じことが言え、「持ちタイム」は中距離以降では能力を測るのにはあまり適した基準ではないと言えます。

 

1860m

コースレコード:1:58.8(ビルンバウム 56kg 石川慎将 2024/09/01 重馬場)

施行開始から日の浅い、スタート後の直線が長めに取られた1860m。昨年はロータスクラウン賞JBCレディスクラシックがこの距離で実施されました。

3歳馬:2分2秒台

古馬 :2分1秒台前半

 

ここからは2歳戦の存在しない距離になっていきます。そしてこの1860mという距離設定、圧倒的にサンプル数不足。これまで世代戦・古馬戦・重賞すべて含めて23戦しか実施されておらず(2025年4月2日現在)、加えてレコードが出たのはJBCレディスではなくJRA交流世代戦。馬場入れ替え直前ということもあり、ほぼ更新不可能では…とも思えます。

その中から好タイムを考察するわけですが、おそらく2分1秒前後がその基準になるかと。G1級は度外視するとして、今年頭にコスモファルネーゼが良馬場で記録したタイムが2分1秒9。昨年頭、ヒストリーメイカが不良馬場で記録したタイムが2分0秒3。これらから考えて、現在馬場が重い状態で強い馬が走った場合、およそこの辺りのタイムが記録されるのでは…という推察です。

 

2000m

コースレコード:2:05.0(クリンチャー 58kg 川田将雅 2021/02/11 良馬場)

おもに重賞・オープン競走に使用される2000m。佐賀記念栄城賞はがくれ大賞典などが開催されます。

3歳馬:2分11秒台

古馬 :2分10秒切り

 

少し前まではロータスクラウン賞、旧九州菊花賞も実施されていた距離設定。しかし番組が様々変更されたことにより、3歳戦は栄城賞を残すのみ。西日本地区持ち回り開催の西日本3歳優駿もありますが、恒常開催はこの1戦のみです。そしてこの3歳2000m、好タイムの基準は2分11秒台といったところ。近年は良馬場開催が多いため、馬場の渋った状態ならこのあたりの記録が出ると思われます。

古馬に関しては2分10秒台あたりが好記録と言えるでしょう。アエノブライアンヒストリーメイカタガノファジョーロらが昨春に9秒台や8秒台を記録しており、ここから現在の馬場を考慮すると…といった感じ。佐賀記念や他地区交流戦では今でも8秒台が出ますが、力量を考えるとこの辺りになりそうです。この考えを打ち破る地元馬が出てきてほしいところですが。

 

2500m

コースレコード:2:43.5(グレイトパール 56kg 鮫島克也 2020/10/25 稍重馬場)

そして最後、コース丸2周の長丁場・2500m。現在は九州大賞典にのみ使用されています。

古馬 :2分48秒前後

 

1860mと同様、こちらも圧倒的にサンプルが足りておりません。今後の開催が増える見込みが無いという点で言えば、データ量・質としては1860mより酷いかもしれませんね…Netkeibaデータベースにも1996年以降の34件しか記録が無く、2001年以降は毎年1回のみの開催ということもあって、優秀かそうでないかの判断が非常に難しいところ。

そもそも距離が圧倒的に長く、レースペースがそうそう上がらないこともあって中々タイムが縮まらないという面もあります。とはいえ歴代勝ち馬とタイムの比較から、2分48秒台前後でこの距離を走破している馬は他の中距離重賞や地方交流戦でも好結果を残す傾向にあるため、好タイムとしてはこの辺りになるのでしょうか。

 

まとめ

以上、個人的に思う「佐賀競馬場の『好タイム』」を雑感と共にまとめてみました。「いやコレおかしいだろ」という意見等ございましたらコメントなどお寄せください。

正直これを書いた自分でも、正しい見方ができているとはあまり思えないもので…あと、各馬の陣営に何か失礼なことを書いていないかとかも怖いところです。推敲しろよと言われたら本当にその通りです。